こころの健康とは、世界保健機関(WHO)の健康の定義を待つまでもなく、いきいきと自分らしく生きるための重要な条件であると言われています。
わかりやすく説明すると、自分の感情に気づいて表現できること(情緒的健康)、状況に応じて適切に考え、現実的な問題解決ができること(知的健康)、他人や社会と建設的でよい関係を築けること(社会的健康)を意味しています。

うつ病はこころの病気の代表的なもので、多くの人がかかる可能性を持つ精神疾患です。年々増加する自殺者のうち、ほとんどの数はこの「うつ病」が背景にあると考えられています。

このように「うつ病」などの精神疾患が増えた背景には、人間関係のトラブルや働きすぎ、幼い頃の厳しい体験などからくる「生きにくさ」が考えられます。また、長期間にわたり、肉体的・精神的な強いストレスにさらされていることから、健康においてもっとも重要な基礎である「休養」が取れないことがあげられます。

この状況を変えていくためにも、こころの健康を維持するための生活やこころの病気への対応を多くの人が理解し、自己と他者のために取り組んでいくことが不可欠になります。

自律神経が血流と体を支配している

こころの健康には、自律神経のバランスが大きく関係しています。

ストレスによって自律神経が乱れてしまうと、様々な症状が現れます。
私たちが受けるストレスの種類には、外から受けるストレスと、内面から受けるストレスがあります。
外から受けるストレスは、物理的な温度、湿度、騒音、科学物質、生理的な外傷、感染、そして疲労です。内側から受けるストレスは、怒り、悲しみ、不安や恐怖といった感情表現にあります。
こういったストレスの中で、もっとも多く感じているストレスが「内面ストレス」になります。長期間ストレスにさらされていることで、うつ病や不眠症、心身に大きな不調が現れるようになります。

ストレスからくる感情の表れには、自律神経の交感神経が緊張する反応が起こるようになっています。脈拍が早くなり、自律神経の交感神経が緊張し、さらに2つの反応がはじまります。白血球に顆粒球増える反応が起こることで活性酸素が増加して全身の細胞破壊が起こります。そして、血管が収縮し、血流障害を起こします。

この血流障害により、原因不明の身体症状や精神的症状といった体の反応が起こります。
こころの健康を保つということは、身体に大きな影響を与えるぐらい大切なことなのです。

ストレスを減らしメリハリのある生活を

まず、免疫力を下げる最大の原因である「ストレスの元」を探しましょう。働きすぎていないか、深刻な悩みを抱えていないか、自分の生活を振り返り、気持ちも切り換えて、環境を変えることが大切です。
ストレスを全部取り除くことができなくても、自分がどれだけのストレスを感じているのかがわかれば、悩みすぎ、考えすぎにブレーキをかけることができます。

免疫力を上げるためには、生活習慣、生き方を見つめ直し、メリハリのある生活を心がけましょう。病気を引き起こす「心のお掃除」をすることで、免疫力も高まり、病気を治す力を引き出すことだって可能です。

病気になるということは、「心の疲れ」のサインであると受け止めましょう。